法律のいろは

2018年12月17日 更新損害賠償請求のご相談

インスタグラムなどSNSによる問題を防ぐための研修の重要性

 理美容やエステで,既存のお客様,あるいは潜在的な見込み客へアプローチするために,インスタグラムやツィッターなどのSNSを利用しているところが多いと思います。
 ただ、その一方でSNSからの顧客情報流出や炎上の危険性など、配慮が必要な事柄も少なくありません。

 こういった漏洩や炎上トラブルは、発生してから対処しても、リツイートやシェアによる広範囲な拡散や、第三者が保存をしていたりして、完全に消してしまうことが難しくなることが多いです。そのため、思わぬ企業イメージへの毀損などが発生しまいがちです。

 他方で、発信をしている当の本人は発信した後の影響について深く考えることなく、気軽に投稿をしている場合も多いです。特にプライベートに関する内容である場合は、発信した従業員も会社とは関係ないと安易な気持ちで投稿していることがよく見られます。
 そのため、従業員に対しては、入社の際にSNSの使用に関する注意事項を記載した誓約書にサインを求めるほか、入社前・入社後に定期的に研修をすることで注意喚起をすることが大切になります。

 研修をするにあたっては、アルバイトの従業員も含めた全従業員に対して行うことが必要です。飲食店の場合ですが、ここ最近衛生面に関して問題視される内容の投稿をアルバイト従業員が行って問題になった事例が複数ありました。理美容、エステでも、スタッフの中にアルバイトの従業員や、業務委託で来てもらっている人がいると思います。こういった、正社員以外の従業員などに対しても、きちんと会社としてのSNSに関するポリシーをきちんと理解してもらった上で、SNSを利用してもらわないといけないため、すべてのスタッフに研修に参加してもらうようにしましょう。

 また、SNSを発信する際には、公開している範囲にもよりますが、一般公開している場合には、知人以外の広い範囲にわたって情報が伝わることになります。内容によっては、リツィートやシェアで広範囲にわたって拡散され、炎上することもあります。先に述べましたように、発信する本人がそういったリスクをよく理解しないままSNSを利用していることも多いことから、実際に炎上したことで会社側が対応しないといけなくなったケースなどを具体的に取り上げることで、身近な問題として従業員に理解してもらうような取り組みが必要でしょう。また、こういった炎上事案や、発信内容が名誉棄損や侮辱にあたりうる場合は、会社の信用にダメージが生じうること、場合により刑事責任にも問われかねないこと、懲戒処分の対象になり自らの地位にも影響が生じかねないこと、損害賠償責任も問われかねないことなどの具体的なリスクが生じうることもしっかり理解してもらうことが大事です。

 このような研修は、入社前に行うことはもちろんですが、その後も定期的に行うことで意識喚起を求める方がよいでしょう。場合によっては、従業員の地位に応じた内容で行うことも考える必要があります。

 どういった研修を行うのが効果的かといった専門的な事柄については、専門家に相談をして進めていく方がよいでしょう。

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