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法律のいろは

2018年12月26日 更新時事問題(法改正・最新の裁判例など)

「民泊」を規制する住宅宿泊事業法が施行へ~合法的に「民泊」するには?~

 広島でも外国からの観光客の方が増えています。最近よく聞く「民泊」,という言葉があります。違法なものが多いのはないかという話も聞きますが,実際どういったもので,何か規制する法律はあるのか,昨年成立し今年の6月15日から施行される住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)を含めて簡単に紹介をしていきます。

○「民泊」とは?

 そもそも,法令上で厳密にどのようなものかはっきりしていません。官公庁での整理でも,一戸建ての家やマンションなどの全部あるいは一部を,旅行者に宿泊サービスという形で使ってもらい利用代金を徴収することを指して「民泊」と整理しています。
 現在は,次の3つの形であれば,合法的に「民泊」を営むことができます。裏を返すと,これらいずれにも当てはまらない場合は違法になります。

① 「特区」
 法令に基づき,国の指定する地域で,自治体からの認定を受けた事業者は旅館業の許可などがなくても,「民泊」を営むことができます。ただし,現時点では広島県や隣接する件ではこうした「特区」には含まれていません。ちなみに,別の形の「特区」(「民泊」以外のもの)では,広島県で指定されているものはあります。

② 旅館業の免許を受けている場合
簡易宿泊業の免許を受ければ,適法に営むことができます。平成28年に一
部要件が緩和されており,ある形態では免許を受けやすくなりました。詳細は,免許申請の専門家(当事務所でも繋ぐことはできます)にお問い合わせください。
 ちなみに,旅館業法も昨年改正され,同じく6月15日から改正内容で施行されます。厚生労働省から都道府県への通知が出されており,無免許の営業への取り締まりが厳しくなる予定です。「違法民泊」への規制は強化の方向にある点は留意をした方がいいでしょう。

③ 住宅宿泊事業法に定める届け出をしている場合
実際に一戸建ての家やマンション等を提供して宿泊してもらう側(法令では,「住宅宿泊事業者」といいますが,簡単に言えば家のオーナー側を指します)は都道府県知事に届け出をする必要があります。その際には様々な備え付けなどが義務付けられています。要は,この届出がなされれば,「民泊」を営むことができます。
 ちなみに,ここでいうオーナー側は,家の所有者に限りません。家を借りている方,転貸借を受けている方でもできます。賃貸などをする際に「民泊」の利用が困るというのであれば,禁止するなどの対応が必要です。また,賃貸をして「民泊」利用を考えるのであれば,賃貸問題でのトラブルを避けるために,契約時までに家主の承諾を受けておくことが無難でしょう。

○住宅宿泊事業法とは?

 この法律は,マンションや一戸建ての建物の一室(全部の場合もあります)が,実際には普段そこで生活をしていない旅行者等が宿泊をする際に,衛生面や安全面でトラブルなどがおこる点等を踏まえて制定されました。「違法な民泊」を取り締まり,先行するサービスに適切な規制を与えて,しっかりとした事業発展を促すために制定されたといえるものです。

 家の一部を「民泊」とする場合(家主居住型と呼ばれます)もあれば,購入したマンションの一室を「民泊」とする場合(「家主不在型」と呼ばれます)もありえます。このうち,後者については,国に登録された専業者の方(「住宅宿泊管理業者」と呼ばれます)に,住居の管理(「民泊」サービスの提供や法令上要求される管理等)を委託する必要があります。また,仲介業者(インターネットなどで「民泊」サービスの内容を掲載し,宿泊客からの申し込みを受け付ける,ポータルサイトの運営業者といえばわかりやすいでしょう)についても,国(観光庁)への登録が要求されています。

 「民泊」サービスを提供するため(「住宅宿泊事業者」)には,衛生管理や騒音対応のための説明,苦情対応や宿泊者名簿の備え付けなどの義務が課されます。特に,宿泊をする外国人の方に,その方の話す言語で,周辺の方への環境悪化を防ぐために必要な事情を説明する義務が課されています。そのため,宿泊をする外国人の方を募集する際にはこうした対応ができる範囲である必要があります。募集段階の条件設定は今回施行される法律では特段制限はされていません。
 とはいえ,外国人の方を条件で宿泊制限をする場合(そもそも募集段階で制限する場合)には,不合理な人種差別とならないように注意をする必要があります。

 こうした義務を守って運営しているかどうかは定期的に都道府県知事に報告をする必要があります。報告や立ち入り検査の可能性もある点には注意が必要です。これまで述べた規制への違反がある場合には,都道府県から是正を求められること・業務の停止が命じられることがありえます。また,一部の規制は違反に罰則がつけられていますから,注意が必要です。

 このほか,途中で運営者(「住宅宿泊事業者」)が変わっても,同一の物件ごとに年間「民泊」営業日数が180日と制限されています。こうした規制には,条例で一部規制の変更ができるところです。現時点で広島市では上乗せの規制をする条例はありませんが,ご関心のある方は条例にも注意をしておいた方がいいでしょう。

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