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法律のいろは

2016年5月18日 更新労働問題のご相談

外回りの営業の方は残業代が出るのでしょうか(その②)?

 外回りの営業の方に残業代が出るのかという話について,前回一定の時間働いた扱いをするという制度の紹介をしました。繰り返すと,深夜残業や休日勤務は除きますが,普段の仕事で一定の時間(多くの場合では所定労働時間とされる就業規則で定めた就業時間と思われます)を働いたものと扱う制度です。この制度の適用があれば,深夜残業や休日勤務を除く残業が生じにくくなりますので,大きく問題となるものです。

 

 この制度が適用されるには2つハードルがあります。

 ①従業員が事業場外で働いていること

 ②問題となる従業員の実際に勤務している時間が算定しがたいこと

 

 ①について,今回問題となっている外回りの営業の方が該当するのはあまり問題にならないと思われます。このほか配送などの業務で事務所にいないようなケースも該当するでしょう。これに対し,建設現場で働く方の場合は仕事自体は屋外でしているかもしれませんが,勤務場所である現場にある現場事務所で支持されていることから,事業場外とは言いにくいでしょう。

 

 もっとも問題になるのは②についてです。この制度は,事業場から離れたところで働いているために,会社側からどれだけ働いているのか把握が難しい⇒監督が困難である場合に,具体的な勤務時間の把握(会社側は義務とされています)を免除するものです。そのため,実際に問題となる従業員の方の勤務時間の把握が困難であるという事情が必要となります。

 

 ここ最近を含め,この制度が適用されるかどうかは多くのケースで問題となってきました。実際の当該従業員の方の勤務形態と会社側の監督状況等をふまえて,勤務時間の把握が困難であったと言えるかどうかが問題となってきたように思われます。個別のケースは様々存在するところですが,次回はここ数年で問題となった旅行業における添海外旅行派遣添乗員のケースについて最高裁の判断などに触れてみたいと思います。

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