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法律のいろは

2019年5月30日 更新労働問題のご相談

労災の制度と会社が賠償を負うべきケースや割合はどのようになるのでしょうか?①

「労災」の制度とは?

 労災保険の制度は,業務中の事柄が下人で発生した病気やケガ(「労働者」について発生することが前提です)について,労働者や遺族を補償するための制度で,保険料は使用者(雇っている側)が負担をします。この性質上,建設業での一人親方(従業員ではない方)その他中小事業主には労災保険の対象から外れていますが,労働災害にあう危険性が「労働者」とされる方と変わらないと考えられる一人親方に労災と同内容の保護を与えるために特別に認められた制度として,一人親方の特別加入制度があります。通勤の際に起きた事故まで補償の対象が広がっていますが,ここでは勤務中のことが原因で生じた病気やケガを補償するものとして整理をしておきます。

 

 細かな労災保険で給付される内容については触れませんが,労災保険で給付を受けるためには,業務上生じた病気ケガである必要がある点をここで触れておきます。業務上生じたといえるには,現場や工場事務所で業務中の事故等・休憩中の事故・出張中の事故などが含まれます。一人親方など特別加入の場合であっても,こうした場合に準じた状況での事故などである必要があります。そのため,例えば,建築現場で作業をする一人親方の場合には,作業をする時間内の元請会社の従業員なども行う作業中や休憩中は該当します。

 ただし,休憩時間中は使用者側の拘束から外れて自由に時間を使うことができるものであるため,何かしら拘束性のある活動(運動等)に参加している際である必要があります。また,勝手にケンカをしておったケガについても,勝手に個人同士で仕事と関係なく始めた場合には業務上のケガとは言いにくくなるという点があります。

 

 後で触れますが,会社側が業務中に安全配慮義務と呼ばれる義務を従業員に対して負う(場合によっては元受け側が下請けの従業員や一人親方に対しても負うと評価されます)ため,業務中の事故についてはこうした責任の違反に結び付く可能性があります。そのため,会社としては,労災保険の給付を受けるかどうかには利害関係が出てきます。会社側は労災の申請について関わる場面があります。こうした事もありますが,会社側が労災認定を肯定した場合に争う・否定されたことの取り消しを求める裁判への関わりについては認めるとする裁判例もあります。ただし,労災の申請が認められない場合の行政への不服申し立て手続きに関わることは認められていません。

会社が賠償責任を負うべき根拠とケースは?

 会社が賠償責任を負うケースとは,安全配慮義務という義務に違反があった事故などのケガや病気になります。会社側は業務中の事柄については危険を防ぐことができるために,こうした義務の違反になる可能性が高まります。ではどのような義務化という点が問題になります。法律上内容については明確に定められてはいませんが,勤務する場の安全を確保する・各従業員の健康を把握し悪化を防ぐなどの健康に配慮するという点は含まれるでしょう。安全教育や危険な業務をさせない等も含まれます。残業についての健康確保のための勤務時間の把握や健康診断を受けさせる義務もその結果得られたことに配慮をする必要は出てきますから,順次施行されている「働き方改革」関連の法律改正によっても軽くなったということはないでしょう。

 

 建築現場や工場などで下請け先の従業員が勤務をしている場合に,元請の企業が別の会社の従業員であっても,こうした義務を負うことがあります。それは様々な事情を考慮すると,実際の雇用主と同様に下請け先の従業員を指揮監督していると評価できるためです。そうした際の考慮要素は様々ありますが,例えば,作業内容や工程を把握している・現場を監督している・点検なども行っている・元請先従業員と同様の作業をしている・元請先の道具を使っている等の要素がある場合には,認められやすくなります。あくまでもケースバイケースで考えていきます。

 一人親方の場合どうなるかは,実質「労働者」といえるかどうか等の点を先ほどの実質指揮管理をしているかなどの判断とともに考えていく必要があります。この最後の点は別のコラムでも触れる予定です。

 

 また,過労死やいじめについては業務に原因があるのかどうかが,実際に発生した病気などとの関係で問題になることがあります。この点も別のコラムで触れる予定です。

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