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法律のいろは

2019年3月2日 更新労働問題のご相談

在宅勤務で仕事をしてもらう場合の注意点とは?⑴

はじめに

 最近は人材不足もあって,多様な働き方が推奨されるようになってきています。在宅勤務は「テレワーク」のうちの一つになりますが,自宅でパソコンなどITを活用した時間や場所にとらわれずに柔軟に働けるというのが,働く側のメリットになるでしょう。

 会社への通勤時間がかからず,子育てや介護をしながら仕事が出来るというのは働く側にとって融通がききやすいですし,会社にしても業務内容によってはわざわざ会社に来てもらわなくてもできる場合,人材を確保しやすいというメリットもあります。

 特にIT業界では内容によりますが,自宅でも行える業務についてはむしろ自宅でしてもらう方が業務スペースをもうけなくて済む・通勤に際してのコスト削減が図れるなど,会社にとっての利点もあるでしょう。

 ただ,在宅勤務は従業員の自由に仕事をしてもらえる反面,労働時間の管理をどうするか、従業員の使うパソコンなどの通信料に関する経費負担などをどうするか,といった問題点があります。

 今回はこういった注意点・問題点のうち,就業場所を自宅とする場合の注意点・労働時間の管理の注意点について取り上げていきます。

従業員に在宅勤務を行わせる場合に気をつけるべき点は?

 まず前提として,就業規則に在宅勤務を命じることがある旨に関する規定・在宅勤務の場合の労働時間を別途設けるのであれば,それに関する規定・通賃料など必要経費について分担する場合には,その支払いに関する規定、が定められている必要があります。

 また,新しく来てもらう従業員に在宅勤務を行わせるのであれば,労働条件通知書に就業場所が自宅になることもある等明示する必要があります。すでにきてもらっている人に在宅勤務を行わせる場合には、人事異動として命じる必要が出て来ますが,書面で在宅勤務になることを確認してもらう必要があります。

 実際に在宅で仕事をするようになった場合ですが,たとえば必要な備品を買うために近くのスーパーやコンビニなどに出掛けたり,郵便局に郵便を出しに出掛ける可能性はあります。また、自宅だとはかどらないと言って,喫茶店や図書館で作業をしに行きたいという場合もありえます。

 その場合には,外出時に事故に遭うと労災の問題が出て来るため,外出時には自分の車でなるべく出掛けないこと・出かけるときには事故等災害に遭わないよう気を付けること,情報セキュリティの問題などもあるため,自宅以外で作業を行わないこと,といった取り決めも行っておく必要があるでしょう。

在宅勤務を行う場合には,労働時間はどのように管理をすればいいでしょうか?

 在宅勤務は、先に述べましたように働き手の自由に仕事を進めやすいという利点がある一方,自宅なので労働時間の把握がしにくいというデメリットもあります。

 たとえば,パソコン等にアクセスした時間や、メールの送受信で勤務時間の把握が出来るのであれば,通常の場合と同様の労働時間での管理をすることも可能でしょう。

 ただ、この場合には途中で育児や掃除,洗濯などを行うといった私生活上の時間と混同することもありえます。その場合には完全に労働時間とみなすことは難しいことから,業務に通常必要とされる時間・労使協定で定めた時間は労働したものとみなすという「事業場外みなし労働時間制」によることも可能です。

 この制度を使う場合には,在宅勤務ガイドラインで以下の場合を満たすことが必要とされています。

⑴ 当該業務が、起居寝食等私生活を営む自宅を行われること

⑵ 当該情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと

⑶ 当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと

問題になりそうなのは、⑵、⑶でしょう。⑵ですが、業務工程を進めるうえで上司などが電子メールなどで随時具体的な指示を行う必要があり、従業員も支持があれば即応しないといけない状況であれば、この「事業場外みなし労働時間制」によることは向いていないといえます。

⑶については、業務の目的や目標、期限などの基本的な事柄の指示や変更の指示は含まれないとされています。

このほかにもフレックスタイム制の利用もできますので、こういった在宅勤務による場合には、業務の内容や個々の従業員の就労環境等に応じて労働時間をどう管理するのがよいか考えていく必要があります。

 

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