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法律のいろは

2017年10月13日 更新解雇

解雇に対する慰謝料請求は認められるのでしょうか?

解雇に対する慰謝料請求とは?

 解雇を会社側がした場合に,そのことの有効性(労働者側からは無効であるとの主張に基づく請求が何されるのが通常でしょう)が問題となって,交渉あるいは裁判手続きなどの問題に至ることがあります。その際に,単に解雇が法律・裁判例で判断されてきた点に照らして無効(この場合,雇用契約は続いています)というだけでなく,権利を侵害したものであるという理由から慰謝料(精神的な苦痛を無効な解雇に当たる行為から受けたというもの)が請求されることがあります。

 

 結論から言えば,こうした請求はそう簡単には認められません。というのも,解雇が無効であった際には,会社の措置によって労働者側は働けない(労務の提供ができない)ため,労働者側に働く意向がある場合には働いていない部分も給料(厳密には平均のもの)を支払う必要が出てくる可能性が高くなります。この場合に,その部分のお金をもらえば,解雇による損失は埋められるため,特別な事情がない限り損害はないはずであるという考え方によります。

 

 話は少しそれますが,裁判例上,別の会社でその間で働いていた等の理由からお金を返す必要が出てきますが,40%であると判断されています。これは,先ほどの給料の支払いの可能性を定める法律の個所では,二重取りを防止するために,その会社で働けないことで別の会社で働いて得たお金があればそれを返すように定めています。一方で労働基準法という法律の中には,会社に原因があって従業員側が休業せざるを得ない場合には給料厳密には平均のもの)の60%を支払うように定めています。ここには二重取りをしたから返すようにという定めがない点等を踏まえて,こうした判断がなされています。

最近の裁判例では?

 公表されている裁判例でも先ほどと同じような点を述べたものがあります。今年に入ってからのものを見ても,勤務態度や不正の有無などを理由に解雇をされたケースがあります。

 そのケースでは,解雇の有効性とともに,解雇が無効だった場合に働かなくても支払われるべき給料額にどこまで含めるか(このケースでは交通費が含まれるかが争われています)・解雇に対する慰謝料の支払い義務,が争点となっています。特に解雇の有効性については,会社の述べる事情が存在するかという事実関係も大きな争点となっています。

 

 結論から言えば,解雇が無効であることを前提に裁判所は判断を示しています。そのうえで,交通費については,実際の通勤に対する経費であることから,実際に働いていない解雇の有効性が争われている期間生じない・解雇に対する慰謝料も,このケースでの事情を見ても損失である給料部分の支払い以上の損害はないと判断しています。

 

 ただし,常に慰謝料がゼロとなるとまでは言えず,解雇へと向かう会社側とその労働者とのやり取りの中などの事実関係から大きな精神的な苦痛を与えたと評価できる事情が出てくれば,先ほどの話の例外に当たりかねません。一番いいのは,従業員の定着を図ることですが,仮に退職を会社から求める際には種々の反応やリスクを考えておいた方がいいでしょう。

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