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法律のいろは

2019年1月9日 更新契約問題のご相談

破産手続きが終わっているのに,抵当権が登記簿上土地についたまま。注意をする点は?

 通常家や土地の売買をする際に,家や土地の抵当権あるいは根抵当権といった,いざという際には家や土地を競売できる権利がついていれば,買う方はまずいないと思われます。同じことは登記簿上権利があると表示されている場合でもあてはまります。なにせせっかく買っても競売されかねないのであれば,買っても意味がありません。

 こうした場合にどうすればいいのでしょうか?

 ここで注意をするのは,その抵当権や根抵当権のもととなる権利がまだ有効に存在しているかどうかという話です。既にそうした権利(借りたお金等)を支払うなどしていれば当然権利が消滅しています。また,権利が行使できる時期(簡単に言えば,支払い時期)から法律で定めた一定の期間を経過していれば,時効によってその権利が消滅したと主張できる場合があります。この場合も,その権利は消滅しています。

 やや難しい話ですが,抵当権や根抵当権と呼ばれる「登記簿に載せることができる」「支払いをしないと競売ができる権利」は,もととなる権利(借りたお金等)が消滅するとなくなります。そのため,こうした場合には権利を持っている方に登記簿から抹消してほしいと依頼をすることになります。権利を持っている方が,もととなる権利が消滅したことを争わなければ,通常は登記簿から消す手続きに協力をしてくれるでしょう。その際には司法書士の方に手続きを進めてもらえばいいと思われます。争いがある場合には裁判を起こしてまで抹消を求めるかを考えていく必要が出てきます。司法書士の方の対応範囲には限界はありますから,弁護士の活用も考える場面です。この辺は売却をしようという流れであれば抹消の必要性が高くなってきます。

 同様の話で面倒なのは,抵当権や根抵当権という権利が担保している権利(あとで挙げている例でいくと貸金債権など)の支払い義務者が破産をしている場合です。特に個人の方の場合は面倒なことになる可能性もありえます。分かりにくいので簡単に例を挙げてみます。ある貸金業者からお金を借りた方が破産をしました。その借りたお金の担保のために親族の方の土地に抵当権が設定されたというものです。

 個人の方が破産をしますと,財産が一定程度あればその清算がなされるとともに,問題がなければ「免責」されます。ここでいう「免責」とは借金などの支払い義務がなくなるというものですが,面倒なことに借金自体は残っています。これだけ読むと分かりにくいですが,「いざとなれば裁判などで強制的に支払いを求められる借金」が「免責」によって「強制的に支払いを求められない借金」に変わるという話です。借りた側から自発的に支払うことのみ可能になります。もちろん,実際に支払うケースは少ないと思われます。

 こうなると,抵当権や根抵当権のもととなる権利(貸金債権など)自体は残っていますので,当然には抵当権や根抵当権は消えません。それでも自発的に登記簿からの抹消に先ほどの例での貸金業者が応じてくれればいいですが,そうでない場合にはどのように抹消が図れるのか問題になってきます。

 実際のこうした点が問題になったケースがあり,今年最高裁判所で判断が出ました。結論から言うと,抵当権や根抵当権自体が時効によって消滅できて初めて抹消を求めることができるというものです。これは,元となる借金は請求ができないので時効による消滅がないものの,抵当権や根抵当権自体は別に時効で消えうる権利ですので,時効によって消滅すれば当然登記簿からの抹消を求められるというものです。ここでは民法のある決まりの意味合いも判断をされていますが,難しい話となりますので省略します。

 

いつから時効消滅するのでしょうか?

 問題となるのは,いつから時効によって消滅するかということですが,抵当権などの権利行使(競売をできるようになって)から20年になります。
 そうなると,破産の手続きの際に競売がなされる・うまく交渉等をしてまとめておけば早く抵当権などが抹消したのに,そうではない場合には長く登記簿に残ったままになる可能性が出てきます。もっとも,通常は破産手続きの際に競売なり交渉を行うでしょうから,こうしたケースは売却が難しい土地である可能性もあります。抵当権による競売自体は破産手続きでも影響は受けませんので,その後に競売をすることもできます。様々な事情があって登記簿から抵当権などを消したい場合には,こうした事情を踏まえ債権者側と交渉をする必要が出てくるものと思われます。

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