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法律のいろは

2019年1月6日 更新契約問題のご相談

テナントとして借りていた物件での漏水事故。原因の特定は必要?売り上げなどの減少はどこまで賠償してもらえるのでしょうか?

テナント物件で生じた漏水事故が賠償してもらえる場合とは?

 美容室などではシャンプーなどで水を使うことが多々あります。また,エステにしてもお客様商売ですから,漏水事故があって店舗を使えない場合は大きな問題が出てきます。原因を特定して修理をしてもらうことは当然必要ですし,その間の影響を最小化したい・場合によっては一時別店舗での営業も考えないといけません。どのような場合に,他のテナントあるいは家主に賠償請求をできるのでしょうか?

 

 前提として,ご自身のサロンが原因で生じた漏水については,他のテナントには賠償などの請求を求めることはできません。また,物件所有者については,その漏水が元々借りている物件の配管等の管理上の問題(通常備えているべき安全性を欠く場合,どういった場合がこういう状況かはケースによって異なってきます)があった場合には賠償責任を問うことはできます。

 少なくとも,どういったことが水漏れの原因であったのか・その原因やこれまでの状況から見て,配水管その他の管理状況がどうであったのかは物件所有者から賠償を得るには大きな意味を持ってきます。とはいえ,継続して物件を使う場合には,物件所有者へ賠償請求を求めるのは難しいかもしれません。ここは経営判断も伴う難しい場面化と存じます。

 

 他方,他のテナントが原因で水漏れが生じた場合,例えば1階を借りていて上の階のテナントが水漏れを起こし,その水が1階に影響を与えていた場合には,このテナントへの賠償請求などを考えていくことになります。水漏れを放置していたがために影響を受けた場合・そのテナントが借りている部分の管理に問題があった場合には,原則として賠償請求はできることになります。ここでいう管理の問題とは,先ほども触れた「通常備えているべき安全性を欠いている」と評価できる状況かどうかという話になります。この場合でも,水漏れの原因がどこにあるのか・その原因が生じた状況を調べてみることでこうした点がわかってきます。

 

 物件所有者や他のテナントに,問題状況と原因調査を行うことを伝えておくことは極めて重要です。

売り上げの減少分や修理費はどこまで請求できるのでしょうか?

 上で触れた話で賠償請求ができるとしても,次に大きな問題は,どこまで請求ができるの(言い換えると認められるものなのか)という問題があります。これは極めて大きな問題です。例えば,水漏れになって,サロンの設備などを一新した場合に,その費用がどこまで賠償されるのか・売り上げ減少分はどこまで賠償されるのかは自社に与える影響は極めて大きいです。仮に,保険に加入していたとしても,当然に全額賠償してもらえるとは限りませんから,なおさらです。

 

 まず,売り上げ減少部分があれば当然全て請求が認められるかというとそう簡単ではない点があります。水漏れによって全くサロンが使えなければ,営業ができません。こうした場合には,売り上げがゼロ(物品販売をしていれば,その売り上げは出来るかもしれません。)ですから,減少分のうち変動費を除いた売り上げ部分(ここは昨年との比較,水漏れ事故の直近時期との比較がありえます。ただし,季節変動があるところですから,どのように考えていくかは難しいところでしょう)は損害と認められる可能性はあります。変動費がどこまでなのかは重要な問題で,従業員の交通費は変動費と考えることができます。雑誌の料金も営業できない期間との関係で考えていく必要が出てきます。光熱費は基本料金があり,従量料金をどのように考えていくのかという問題が出てきます。サロンを閉鎖して復旧工事をしている期間についても同じような話が当てはまります。

 別店舗に移転して営業をしている場合には,単純に売上高の比較だけで済むのかという問題も出てくるでしょう。水漏れの影響がサロンの一部であって,客席の一部が使えない場合にも難しい問題が出てきます。簡単に言うと,使える客席数が少なくなったために,売り上げの減少が生じたといえるかどうかがシビアに問題になります。例えば,問題となった時期に他に売り上げが落ちる要因があった場合には,どこまで客席減少が原因か問題になります。また,サロンの中に10席客席があるとして,3席が水漏れで使えなくなったとします。もともと,どんなに頑張っても6席しか使っていなかった場合には,6席つかえていたのであれば,影響がなかったとも考えうるため,売り上げ減少といえるのか問題となります。

 

 このほか,修理費用も問題は出てきます。それは,元々あった設備と同等のものを賠償するという考え方によるものです。言い換えると,修理によって新品の設備になった場合には,例えば,開店から10年近く経過しその間に設備を更新していなかったとすると,修理によって設備の価値が増えることもありえます。この増えた部分を差し引くという考えがあることが問題を難しくします。

 

 以上長々と触れましたが,このようにどこまでが賠償されるのかは極めて大きな問題です。美容室サロンが水漏れによって修理をした場合の裁判例もあり,そこで真今述べた話の他に,様々な項目が賠償対象かどうかが細かく吟味されています。そう簡単な問題ではない点にはご注意いただければと存じます。

 

 

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