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法律のいろは

2019年6月1日 更新行政規制

下請け先への代金の支払いを保留することの問題点にはどのようなものがあるでしょうか?①(建設業)

契約上・法律の規定上支払い時期の問題があります

 仮に注文書や請書・契約書で工事代金の支払い時期を書いていない場合であっても,法律の規定によって代金の支払い時期は決まっています。もちろん,記載をしていた場合には,その日を過ぎることで延滞になります。延滞になった場合には,遅延損害金(この割合がどの程度かは契約の中身あるいは法律の規定によります)の支払い義務が出てきます。

 ちなみに,法律上は完成をして引き渡しを要する場合は引き渡しの時点を支払い日としています。通常は完成後に元請人から完成検査を受けて引き渡しをし,そこから定めた支払日をもって決済をする流れになろうかと思われます。

 

 以上は契約で対等な立場であることが全てになっていますが,元請けと下請け関係では対等なことがなく,支払い遅延などがありうることから,業法上規制がなされています。一定の場合には下請法という法律が規制をしていますが,建設業については建設業法の中に,下請けへの代金の遅延に関する規制がなされています。その概要は次の通りです。

 規制の内容は,元請け業者自体が出来高あるいは完成品に対する代金支払いを受けたのであれば,その一か月以内(できるだけ早く)代金の支払いをするよう求めています。特に,元請け業者が特定建設業者(元請となる場合でかつ一定程度の金額以上の下請け発注をする場合に必要となります)で・下請け業者が資本金4000万円未満の建設業者である場合にはさらに別の規制も加えられています。

 

 こうした違反については行政側からのペナルティが下される可能性があります。一応,下請け先に対する取引上の優位に基づきなされている不公正な取引である必要がありますが,正当な理由なく支払いを先ほどの機関よりも遅れて支払わない場合には,該当するリスクが高くなると考えられています。これは,建設工事での下請け構造が重層的になっているところでは,上位者は下請け先に対して取引上優位になっているのが一般的と考えられていますが,もちろん実際にはそうでないことも十分あり得ますので,そうした場合には行政からのペナルティ(是正を命じられるとともに違反を公表される等)はなくなってきます。

 取引を継続的に行っている下請け先との関係では,こうした関係があるケースが当然多くなってきますので,代金の支払い遅延には今述べたリスクもある点には注意が必要です。

 

 トラブルになる場合には,前記の民事上のリスク(支払い遅延が長くなると当然支払額は相当増えます)と行政からのペナルティリスクが増えていきます。

長期手形についても規制があります

 手形を振り出しての代金決済は少なくなりましたが,建設業ではまだ行われている手形決済についても規制が存在します。ちなみに,一般的には現金払いによることと考えられています。手形を渡された側は当然金融機関で手形割引を行い,満期日(支払いをするとの約束の日)までの利息や手数料を差し引いて現金化をするか・満期日まで待ってお金の支払いを受けるかのどちらかになります。

 

 満期日まで長い場合には早めの現金化には当然手形割引が必要になります。ただし,満期までの期間が長い場合(規制うえ120日を超えるかどうかとされています)を超えると,下請け先は手形割引を受けられない(現金化できない)可能性が高くなるため,禁止されています。これは,手形の振出は厳密には支払い約束であって本来的には支払いとは言いにくい点を踏まえ,下請け先が現金支払いを確保できず厳しい状況になるのを防ごうという目的によるものです。

 

 この場合にも支払い遅延の場合と同様の行政規制(取引上の優位に基づき支払いサイトが長期の手形を渡すことを飲ませたという事情が必要です,この場合も是正を命じられるなどのペナルティがありえます)が存在します。

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